少し前の話になりますが、今年2月に初体験した鍼灸のお話をしようと思います。
私は基本が慎重派なので、かなり入念に探りを入れて、これなら大丈夫!と分かってからじゃないと、そのことを周りの人に話したり、行動に移したりが、なかなかできない性格のようです。
そんな私が、未知の鍼灸院へ行こうと思ったのは、そこは針を刺さないところだったからです。
鍼灸といえば、針を刺すものだとばかり思っていたのですが、針を全く刺さず、皮膚の上に置くだけという、変わった(?!)鍼灸院を妻が見つけてきてくれました。
昨年12月頃は、働き先の仕事の忙しさがピークを迎えており、何か食べたかどうかに関わらず、日中の仕事最中にも、普通に蕁麻疹がでるようになっていました。体の過労もピークに達していたんだと思います。
このままだと確実に倒れるなと感じたこともあり、働き先での仕事は1月いっぱいまでとなりました。
そしてとりあえずマクロビオティック(食養生)を基本として自然治癒力を高めることにしたのです。
本格的にマクロビオティックを行うには、無農薬の玄米を確保し続けなければいけなく、必要とする食材のハードルが高かったため、徐々に玄米食を取り入れていくスタイルをとることにしました。
ただ、その頃はあまりにも体調がすぐれない状態だったので、一度、即効性のある治療が必要でした。
そんなときに出逢ったのが東方鍼灸院でした。
ここには、日本各地からはもちろん、世界中からも研修生を受け容れていまして、私が行ったときはブラジルから来られている60代の女性の方が研修してらっしゃいました。
この方は、自身がリウマチに悩まされていたようで、指もほとんど動かせない状態にまできていたそうです。
西洋医学の医師に、原因や治療方法など、何を聞いても根本的なものは分からないと言われ、 ご自身で色々と調べていき、最終的にはマクロビオティックとホメオパシーで治されたそうです。
西洋医学は部分的なものを主として見ていく傾向があり、急性的な症状に対しては、とても有効だと感じています。
東洋医学は全体のパランスを調整していくものなので、慢性的な症状に対しては、とても有効だと感じています。
なので、症状に応じて、うまく使い分けるといいかもしれません。
さて、実際に鍼灸治療を体験してきたわけですが、針を足の裏の皮膚の上に置いただけで、背中の張っていた筋が、その瞬間にほぐれたのが分かりました。
そして瞬く間に耳が真っ赤になり、黒ずんできたところが出てきました。
そこには悪い血が溜まっているらしく、少し切って、黒い血を出してくれました。
すると、耳の火照りがとれ、すっきりした感じになりました。
私のような慢性化した症状の場合は、通院していかないとなかなか完治は厳しいようだったのですが、頻繁に来られる距離でもないので相談してみると、鍼灸院で実際に使っているツボを押すための治療器具もお分けしてくれて、「これでご自分でツボを押して、治療を続けていってくださいね」と、とても温かいお言葉をかけてくれました。
鍼灸の効果は、その人のツボをいかに正確に見つけられるかどうかだそうで、それが腕の違いになってくるそうです。
帰りは、真っ暗な夜の吹雪の中、ノンストップで4時間かけて帰ってきました。
いつもなら、そんな天候の中、車を運転して帰宅すると、ぐったりしてあまり動けない状態なのですが、そのときはほとんど疲れを感じず、駐車場に降り積もった雪も、何の疲れも無く除雪し終えました。
患者さんの立場にたって、その視点から治療していく医療は、とてもすばらしいものだと感じます。
そんな素晴らしい鍼灸の先生との出逢いでした。
この出逢いに感謝。
いつもどうもありがとうございます。
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